薬と副作用の話

薬の作用の中で病気を治療するために有効な作用を「主作用」、逆に人体に好ましくない作用を
「副作用」といいます。どんな薬にも副作用が起こる可能性はあります。個人の体質による過敏症(アレルギー)や薬の相互作用(飲み合わせ)による副作用もあるのです。

副作用を防ぎ、早期に発見するために

◎決められた用法・用量を守る
 薬を飲み忘れたからと2回分を1度に飲んだり、自分の判断で飲む量を増やすと副作用が起こ
 る可能性が高くなります。また飲む時間を守らないで起こる副作用もあります。

◎自分の体質、副作用の経験、飲んでいる薬を医師、薬剤師に伝える
 過去に副作用が起きた薬の名前やアレルギーなど本人にしかわからない情報があります。また
 相互作用を起こす薬は、飲み薬に限りません。目薬などの外用薬、市販薬、健康食品なども相互
 作用はあります。診察や薬をもらう時はすべて伝えることが大切です。

◎検査をきちんと受ける
 病院で受ける検査は病状を確認するためだけでなく、薬の副作用による体調の変化を知る上で
 大切です。薬によっては定期的な検査が必要な薬もあります。
 
◎副作用の症状、対処法について説明を受ける
 重大な副作用には「手足に力が入らない」「咳が出る」「生汗が出る」などそれぞれ特有の初 
 期症状や兆候があります。また「低血糖がおきた時には糖分を補給する」などの対処法がある
 ものもあります。

◎気になることがあれば医師、薬剤師に相談する
 副作用については医師、薬剤師も注意しています。薬を飲んだり使ったりすることで
 気になることがあれば相談してください。患者さんからの情報も検査と同じく重要です。

副作用から生まれた薬

 薬を開発するにあたり「この症状に対する薬を作ろう」「この症状を治そう」という目的を持って開発は行われます。

しかし、その過程で本来の目的から外れて偶然、別の効果が発見される場合があります。
育毛剤「リアップ」
 本来血圧を下げる薬として開発されました。リアップの有効成分「ミノキシジル」を血圧降下剤として開発したところ、時間経過とともに被験者の方から毛が生えてきたのです。

こういった経緯を経て、育毛剤「リアップ」の発見となりました。
「トランシーノ」
「肝斑が治る」と宣伝していますが、この薬はトラネキサム酸という成分で、もともとはシミ、肝斑の薬ではありません。止血剤といって、血を止める作用があり、怪我や手術の後に使われます。
また、風邪でのどの腫れや赤みがある時、それを抑える炎症止めとして使われます。
それが、この薬を長い間飲んでいた人に肌が白くなったという副作用がみられたことから、この薬は生まれたのです。

これらの話は臨床試験中に起きた話なので、皆さんが薬を使用するときは
「本来の目的、使用方法」を必ず守ってください。